ビールを毎日1リットル!?カラダへの影響とは
暑い夏、仕事上がりのビールの格別なこと!
飲み過ぎはメタボや痛風の原因などとも言われますが、体に良い効果もたくさんあるのです。ただし、適量を守ればですが・・・
では、適量って、どれ位なのでしょうか?
毎日飲んでもいいのでしょうか?
実は、ビールの適量は1日500mlなんです。1リットルだとオーバーですね。
美味しさにつられ、つい飲み過ぎてしまいがちなビール。適量を守り、健康的に長いお付き合いをしたいものですね!
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目次
ビールは毎日1リットル(中ビン2本)だと多い!
お酒の適量は1単位
およそビール一杯でいい気分になり、あとは眠くなる。私が酒を飲むときは、いつもこんな感じです。
もともと、人は体内にアルコール分解酵素をもっているのですが、この酵素の働きには、人それぞれに違いがあるということです。ですから、私が酒に弱いというのも仕方ないのです。
確かに、世の中には酒が全く飲めず、飲むと気分が悪くなるという人がいる一方で、俗に「うわばみ」と呼ばれるほど、どれだけ飲もうがまったく酔わないという酒豪もいるわけです。
このように考えると、酒の適量というのは、人によって違うと考えるのが当たり前でしょう。
ところが、実際には、酒の適量について医学的にきちんとした基準が設けられているのです。それが、お酒の「単位」というもので、アルコール分20〜25gが含まれている酒の量を1単位と定めているのです。
酒の単位は実際にはどれくらい?
では、実際にどの位飲むと、「酒1単位」になるのでしょうか?
社団法人アルコール健康医学協会では、次のように定めています。
- ビール・・・・中びん1本(500ml)
- 日本酒・・・・1合(180ml)
- 焼酎・・・・・0.6合(約110ml)
- ウィスキー・・ダブル1杯(60ml)
- ワイン・・・・1/4本(約180ml)
- 缶チューハイ・・1.5缶(約520ml)
普通の人が飲む適量というのは、およそ1〜2単位なのだそうです。ですから、これから判断すると、ビールなら中ビン2本、またウィスキーならダブルで2杯程度が適量という訳です。
ビール毎日1リットルまでなら良い効果あり
実は、ビールも適量(女性で1杯、男性で2杯)を飲んでいると、健康面でとても良い効果があるというのです。
1.心臓病になる危険性が低くなる
ビールを飲まない人より、1日にビールを約500ml飲む人の方が、心臓病に罹る危険性が31%も少ないというのがイタリアの研究の結果です。
これは、主にビールの中のフェノールという抗酸化物質のおかげなのだそうです。
けれども、この研究では、ビールをさらに多く飲めば、逆に心臓病になる危険性が増えると報告されています。
2.アルツハイマー病の予防にも効果あり
ビールを飲むことによる健康面での最大の良さは、アルツハイマー病を防ぐことでしょう。
アルツハイマー病などの認知機能障害になる確率でいうと、ビールを適度に飲んでいる人の方が、それ以外の人々より23%低くなるとシカゴの医科大学では結論として発表しています。
体内に多量のアルミニウムがたまると、アルツハイマーの原因のひとつになるそうですが、ビールの成分中のケイ素が、この有毒な作用から脳を守ってくれるのだそうです。
3.アルコール分が糖尿病のリスクを下げる
2011年、米ハーバード大学で、II型糖尿病に罹る危険性について調査しました。対象は、ビールを1日に1〜2杯飲む中年男性約38,000人です。
その結果、それ以外の男性と比べて、II型糖尿病に罹る危険性は25%低くなると報告されました。
ビールに含まれるアルコール分が、インスリンの感受性を高め、糖尿病を予防してくれるのだそうです。
週2日休肝日があればビール毎日1リットルも
飲酒後、寝ている間も肝臓は黙々と働いています。個人差はあるにせよ、酒2単位(ビールなら中びん2本、日本酒なら2合、焼酎なら1.2合)を肝臓は平均6〜7時間前後かけて分解しなければなりません。
このように、日々肝臓を酷使し続けると、影響が出てしまうのは当然です。
そのような事態を招かないように、週2日休肝日を設けて肝臓をいたわりましょう。
なぜ?休肝日が必要なわけ
酒を飲めば、肝臓に中性脂肪がたまっていきます。また、胃腸など消化管の粘膜も荒れてきます。このような状態を元に戻すのには、週に2日程度アルコールを摂取しないことが大事なのです。
ただ、週5日連続して酒を飲み、あと2日間休むのでは効果がありません。2〜3日飲んだら1日休むというリズムが良いのです。
アルコール依存症も防げる休肝日の効果
飲酒を毎日続けると、次第に飲酒がコントロール出来なくなり、アルコール依存症につながるおそれが生じます。
休肝日を決め、きちんと実行すれば、アルコール依存症を予防することが出来ます。
自分で休肝日を決め、「今日、酒を飲まないと自分の意思できちんと決めたのだ」という強い気持ちを自覚できるため、精神的にも重要なのです。
1日にビール1リットル以上で高まる病気リスク
ビールに含まれる「プリン体」の正体
プリン体は、ビールの飲みすぎが身体に悪影響をあたえる原因のひとつです。だから、プリン体オフの発泡酒を飲んでいるという方もいると思います。
もともと、プリン体は人の体内に存在しているものです。さらに、ビールの原料の穀物にも、もともとあるものなのです。
プリン体のイメージはあまり良くありませんが、本来は、ビールのおいしさを生み出してくれているものでもあるのです。
では、なぜプリン体が良くないと言われるのでしょうか。
プリン体は、肝臓で分解されると尿酸となり、尿として体外に出されます。それが身体の中にたまり過ぎると分解や排出が追いつかなくなり、痛風を引き起こしてしまうのです。
ビールの飲みすぎが引き起こすその他の症状
ビールの飲み過ぎによって引き起されるリスクがあるのは、生活習慣病とアルコール依存症の2つです。
生活習慣病とは糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満のことで、これらが脳卒中や心臓病を引き起こすこともあります。
生活習慣病は、まさに生活や習慣が原因の病気です。直接の原因とまではいかなくても、ビールを飲みながらの食べ過ぎ、たばこの吸い過ぎ、慢性的な睡眠不足や睡眠の質の低下などが続くと、誰にでも発症するおそれはあるのです。
中でも、要注意は肥満です。肥満は万病の元です!
ビールそのものというより、おつまみの食べ過ぎやビールの飲み方によっては肥満になる可能性があります。
毎日ビール1リットルを超えるとアルコール依存症の危険性!
飲酒のコントロールできなくなると、「飲む量や時間が自分で調節できない」などの状態が見られるようになり、そのうちに「連続飲酒」という状態になります。
「連続飲酒」とは、体内のアルコールが一定濃度より減少すると耐えられなくなるため、一定の量のアルコールを数時間おきに飲み続けてしまう状態です。
診断をすると、ほとんどのアルコール依存症患者がこの状態で、わが国ではアルコール依存症と診断する重要な根拠となっているのです。
アルコール依存症
ずばり、アルコール依存症とは「大切な家族、仕事、趣味などより、圧倒的に飲酒を優先させる状態」のことです。
症状としては、飲酒がコントロールできない、離脱症状がみられる、健康問題等の原因が飲酒とわかっているのに酒が止められないなどです。
飲酒行動は、「コントロール障害」とも言われます。初めに決めていたにも関わらず長い時間飲んでしまう、多い量を飲んでしまうなどがしょっちゅう見られます。
このことから、連続飲酒というのは、まさにコントロール障害の典型と言えるのです。
コントロール障害の重要なポイントは、長い間酒を飲まなくても、再び酒を飲むとすぐにコントロールできなくなってしまう点です。
これは「再発準備性」とも言い、依存症の最も重要な特徴のひとつなのです。
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