嘔吐した物に血が混じっていた…黒い血が混じるときの原因と対処法

嘔吐物の中に黒い血が混じっていた場合、様々な病気が影響している可能性もあり、病気によっては命を脅かすような危険な症状であることも考えられます。

そこで今回は、嘔吐物に黒い血が混じる原因や考えられる病気などを詳しく調べてみました。

ぜひ参考にして、このような症状が生じた場合は早期に対処できるよう心に留めておきましょう！

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嘔吐物に黒い血!?考えられる病気の影響

嘔吐物に黒い血が混じっていた場合、逆流性食道炎の可能性が考えられます。

逆流性食道炎とは、通常飲食をした時に、食べ飲みした物は食道を通り胃へと送られ、胃の中の酸性度の非常に高い胃酸によって消化され吸収しやすい状態へと変わっていきます。

しかし、逆流性食道炎になってしまうと、胃の内容物が胃酸とともに食道に逆流することにより、酸性の強い胃酸により食道の粘膜が損傷し、胸やけなどの不快な症状を引き起こしてしまいます。

逆流性食道炎を引き起こす原因としては、胃と食道をつないでいる下部食道括約筋の筋力が低下したことが考えられます。

これまでは、加齢による要因が多く、高齢者によく起こりうる病気の一つとされていましたが、最近は食生活の変化から若者にも多く見られるようになりました。

逆流性食道炎はそのまま進行すると、食道がんにまで悪化してしまう危険性があります。

嘔吐物に黒い血が混じる胃がんの可能性

嘔吐物に黒い血が混じるのは胃がんの可能性も考えられます。

胃がんは初期症状が軽く分かりにくいため、胃腸虚弱や胃炎、胃潰瘍などと間違えられる場合が多く、嘔吐物や排便に黒い血が混じることで、初めて胃がんの可能性を考えるケースが多いようです。

胃がんの初期症状

• 胸の痛みや違和感
• 消化不良
• 胃の痛み、胸やけ
• 膨満感

など、非常にわかりにくく、放置しやすい症状が多いことがわかります。

またこの時期に、吐き気やげっぷが多くなるのも特徴です。

体には倦怠感や疲労感が現れますが、日頃のストレスや疲れが原因と勘違いし、そのまま放置することが多く、嘔吐物や排便に血が混じったことで初めて気づき、その時にはステージが進行していたということも。

胃がんは、比較的がんの中では進行が遅いと言われているので、早めに体調の変化に気付くことが重要です。

嘔吐物に黒い血が混じる十二指腸潰瘍の可能性

次に考えられる理由は十二指腸潰瘍です。

十二指腸潰瘍とはその名の通り、十二指腸の粘膜に潰瘍が生じる病気です。

十二指腸はとても繊細で筋層が非常に薄いため、より深部にまで症状が進行してしまうことが多々あります。

そのため、出血を起こすことも多く、嘔吐物に気が混じってしまうことが考えられます。

十二指腸潰瘍は激しい腹痛を起こすことが多く、特に夜間や早朝など、空腹時に起こりやすいといえます。

十二指腸潰瘍の要因の一つにピロリ菌の感染が95％と非常に高く、その他には服薬などの影響も考えられます。

十二指腸潰瘍も、逆流性食道炎と同様、高齢者によくみられる病気の一つでしたが、最近は20代や30代の若年層にも増えています。

十二指腸潰瘍も見逃しがちな症状が多いため、気付きが遅れることが多いようです。

嘔吐物に血が混じったり、吐血、排便に血が混じっていた場合は、すぐに病院を受診しましょう。

嘔吐物に黒い血が混じっても心配がないケースも！

嘔吐物に黒い血が混じると、上記でご紹介した様な重篤な病気の可能性を考えてしまいがちですが、病気ではなく心配のいらない場合もあります。

胃腸や食道は様々な要因で傷つきやすく、何らかのダメージが一時的に加わり、粘膜が損傷することで血が混じってしまうこともあります。

ダメージを与える原因

• 過度の飲酒による嘔吐
• 妊娠中のつわり
• 過食嘔吐
• 咳
• くしゃみ
• 排便
• 腹部、胸部の圧迫

などが挙げられます。

繰り返し嘔吐したり、飲食によってダメージを受けて出血してしまうのです。

このような出血のことをマロリーワイス症候群と言い、一時的な出血でその他の症状を伴うこともありません。

出血自体も自然になくなることがほとんどです。

しかし、嘔吐物に黒い血が混じった場合は、やはり重篤な病気の可能性も十分考えられますので、自己判断せずに病院を受診することをオススメします。

嘔吐物に黒い血が混じった時の対処法

嘔吐物に黒い血が混じっている場合、吐血している可能性もあります。

吐血する原因としては、食道・胃腸・十二指腸など消化器官からの出血の可能性が高いといえます。

血が鮮血ではなく黒くなってしまう原因は、胃酸の影響によるものなので、血が赤い場合は、胃酸の影響を受けない食道からの出血が考えられます。

先ほども述べたように、嘔吐物に黒い血が混じるのは病気の可能性もあれば、特に心配のないケースもあります。

しかし、出血量が少ないからと言って、それが出血量のすべてとは限りません。

口から出てくる血の量は、消化器官内の出血量の一部であるため、嘔吐物に混じった血の量によって症状の重軽度を計り知ることは難しいということを覚えておきましょう。

どういった症状であれ、出血が起こっているという事実があるので、まずは病院を受診し、身体の状態や原因をしっかり診断してもらうことが大切です。