突然襲う胃の痛み…ギューッと来た時の原因と対処法
ストレス社会と言われる現代において、胃が痛くなるという経験がある人は多いでしょう。
胃の痛みが突然ギューッと来ると辛いですよね。
その時、どのような対応をすればいいのでしょうか?
また、そのような痛みが続くのはなぜでしょうか?
今回は、いきなりギューッとした胃の痛みが現れる場合の原因と対処法をご紹介します。
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目次
ギューッとした胃の痛み…引き起こす原因と症状から探る方法
胃がギューッとする痛みはストレスのせいだと言われますが、続くとそれ自体がストレスになることもあります。
痛みの原因には様々なものがあり、症状から原因を探ることもできます。
痛みを引き起こす原因
一番多いのが、胃酸の分泌過多です。
お腹が空いている時に起こり、食事を摂るとおさまるのが特徴です。
また、緊張や冷えにより胃が収縮してけいれんが起こることも原因になります。
そして、刺激物の摂り過ぎや暴飲暴食などで胃の粘膜が炎症して痛くなることもあります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胆石や膵炎などで潰瘍ができることも痛みの原因としてあげられます。
痛み方から原因を探る方法
胃酸による場合は、シクシク、ズキズキと痛むことが多いようです。
また、シクシク、キリキリという痛みは胃炎と推測できます。
そして、キューッと差し込むような強い痛みは胃のけいれんの可能性があります。
食後すぐの痛みは胃炎、数時間後であれば胃潰瘍だと考えられます。
他にも、みぞおちの痛みや吐き気、嘔吐や発熱を伴う場合は急性胃炎、胃の不快感や食欲不振もあれば慢性胃炎になっていると思われます。
それ以外にも、軽い痛みと膨満感を伴うのであれば、びらん性胃炎が疑われます。
このように、ある程度の推測はできますが、正確な診断をするには病院で検査してもらう必要があります。
胃のギューッとした痛みの原因…ストレスと食事の不摂生
ストレス
胃が痛む原因としてまずあげられるのはストレスです。
精神的なストレスや緊張で自律神経が乱れ、胃の働きが阻害されて痛みや不調を引き起こします。
胃が重くなり、痛みが両脇まで響くこともあります。
またイライラや落ち込みがひどく、ため息をついたり、げっぷが出たり、すっきり排便できないといった症状もよく見られます。
これらの症状を改善するには、適度な運動や休息、趣味を楽しむなどしてストレスを発散することが大切です。
飲食の不摂生
暴飲暴食や偏食をしていると、体のバランスを崩しやすくなります。
例えば、生ものや冷たい物ばかり摂り過ぎると、胃が冷えて働きが鈍くなり、胃痛を引き起こすこともあります。
また、味が濃く油っこいものや刺激物の摂り過ぎやお酒の飲みすぎなども胃の負担になります。
具体的な症状の特徴をあげてみましょう。
冷えによる痛み
突然ギューッと激しい痛みが起こり、温めると和らぎます。
口の中に生唾や透明なよだれが湧き、舌が白っぽくなるのも特徴です。
暴飲暴食による痛み
胃の膨満感を伴う痛みと独特の臭いがするげっぷが出て、舌の苔が厚くなります。
治療法としては、生ものや冷たいものを避けて胃を温め、収縮した筋肉を緩めます。
また、刺激物やお酒など胃に負担がかかるものを避け、食べる量を控えて胃の働きを回復させ、消化を促進することも大切です。
原因不明の胃がギューッとする痛み…「機能性胃腸障害」とは?
胃がギューッとする痛みに襲われるという症状は、若年層でも増えつつあります。
痛みの原因としては、次のようなものがあげられます。
- 胃酸過多で食道を逆流し炎症を起こしている
- 胃の血流が阻害され、機能が低下している
- 胃酸の分泌が少なく消化が進まない
このような原因は、病院を受診し検査を受けて判明します。
しかし、胃の痛みはあるのに検査で異常なしとされるケースもあります。
原因不明の胃痛…「機能性胃腸障害」とは
胃が痛くなって病院に行くと、多くの場合、内視鏡検査によって胃の中の様子を見ることになります。
内視鏡検査とはいわゆる「胃カメラ」のことで、鼻や口から細い管を入れて胃の内部を直接調べる検査法です。
精度が高いため、胃炎やポリープ、小さな腫瘍などレントゲンでは見つけにくい症状も確認することができます。
もしもこの検査で異常が見つけられなかった場合は、「胃に問題はない」という診断になりますが、胃痛は残ったままということになります。
このように、胃そのものには問題はないのに、機能的な問題で起こる痛みを「機能性胃腸障害」と言います。
胃が痛むのはどんな時?症状から病気が分かる
胃の役割
胃には、入ってきた食べ物を胃酸などの消化液と混ぜて溶かし、腸で吸収しやすくしたり殺菌をしたりする働きがあります。
胃酸はとても強く、肉なら15分程で溶かしてしまいます。
これほど強い胃酸であっても胃が溶けないのは、内側が粘膜で覆われ保護されているためです。
いつ痛むかで病気が分かる
胃が痛む場面は大きく3つあります。
1.空腹時に痛む…十二指腸潰瘍
胃と小腸をつなぐ消化管である十二指腸に潰瘍ができると、空腹時に分泌された胃液が直接かかり、刺激されるため痛みます。
食事をすると、胃液が薄まるので痛みはなくなります。
2.食後に痛む…胃潰瘍
食べ物が入ってきて、胃にできた潰瘍を直接刺激することによって起こります。
3.胸焼け・胃もたれを伴う痛み…逆流性食道炎
一度胃に入った食べ物が食道を逆流し炎症を起こします。
食道は、胃と違って粘膜で保護されていないため、ダメージを受けやすいのです。
食べ過ぎや老化、肥満などにより、逆流を防止する機能が弱まることで引き起こされます。
胃がギューッと掴まれるような痛みが続く…病院へ行くべき?
胃がギューッと掴まれたような痛みに襲われたら病院に行くべきでしょうか?
痛みがずっと続くのではなく、数分おきにひどい激痛に見舞われ、胃薬を飲んでも改善せず、便も緩いのであれば、できるだけ早めに病院に行きましょう。
急性胃腸炎や胃潰瘍、慢性胃炎などの可能性があります。
このような症状は、何もせずに放っておいてよくなることはまずありません。
実際に、朝から痛みがあったのに夕方まで放っておいたところ痛みがひどくなったという人もいます。
病院では、胃カメラを飲んで病状を確認し、症状に応じて点滴や痛み止めの注射をするというのが一般的な流れです。
急性胃腸炎の場合は、2〜3日絶食して、処方された薬を指示通り飲めば1週間くらいで治ります。
平日は仕事で病院に行けないのであれば、日曜でも開いている医療機関を受診することをおすすめします。