突然感じる全身筋肉痛の原因は…横紋筋融解症の症状と対処法

身体に異変が起きた時、何が原因でどう対処するべきか、なかなか判断が難しいと言えるでしょう。

突然全身に筋肉痛のような症状を感じた場合、あなたならどうしますか？

今回は、そんな全身を筋肉痛の症状が襲った時に考えられる原因や対処法についてまとめてみました。

もしもの時は、ぜひ参考にして適切に対処できるよう心に留めておきましょう。

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突然全身筋肉痛になったら…横紋筋融解症の疑いアリ！

突然全身に筋肉痛のような症状が生じた場合、「横紋筋融解症」を引き起こしている可能性があります。

「横紋筋融解症」とは、体の中の骨格筋がいくつかの原因によって破壊・壊死することにより、筋肉中に存在する細胞内の成分（ミオグロビン）が血液中に流出し、腎臓などに様々なダメージを与え、全身に筋肉痛のような症状が現れたり、痛み多しびれなど、最悪の場合に急性腎不全という重篤な症状までに至ってしまうことがあります。

その他にも、呼吸困難・多臓器不全など、命に関わる症状を多数引き起こす可能性が高く、極めて注意の必要な疾患と言えるでしょう。

この横紋筋融解症は夏時期に特に症状が発症しやすく、脱水症状や熱中症が引き金になっているケースが多く見られます。

その他、短距離走やマラソン、過度の飲酒や体調不良を起こしている時などに発症することがあります。

突然感じる全身筋肉痛…横紋筋融解症の原因

横紋筋融解症が生じてしまう最もよくある原因に、激しい運動や長時間筋肉に対する負荷をかけ続けたことにより誘発されることがあります。

日頃の生活時にはないような過度な負荷により、筋肉にかなりのダメージを与えるきっかけになってしまうのです。

その原因には、日ごろの運動不足も大きな関わりがあります。

日頃から一定の運動量をこなしている場合、一時的な大きい負荷程度であれば許容する範囲ですが、運動不足であった場合、想像以上の負荷が筋肉にかかってしまう危険性があります。

特に横紋筋は日頃から使っていないと年とともにどんどんと衰えてしまう場所でもあります。

日頃から運動をしていないことで、筋肉はどんどんと萎縮し劣化していきます。そのことで柔軟性を失ってしまった筋肉は、大きな負荷がかかった時に一瞬にして破壊されてしまうのです。

また、運動中にしっかり水分補給をしていなければ、脱水症状を引き起こし、筋肉はさらに壊れやすい状態になってしまいます。

このことは、アルコール摂取にも共通するもので、アルコールは利尿作用が強く、お酒を飲んでいる以上に体内の水分を排出してしまい、脱水症状を引き起こしてしまうのです。

突然感じる全身筋肉痛以外の横紋筋融解症の症状

では、次に横紋筋融解症の症状について見ていきましょう。

横紋筋融解症を発症してしまうと、身体は危険信号を発し、様々な症状を引き起こします。

重篤な症状に進行させないためには、早期に気付き、早期に適切な対処をすることが重要になります。

まず、初期症状として、

• 手足、肩、腰を中心に全身に筋肉痛のような症状
• 手足のしびれ
• 手足に力が入らない
• 体のこわばり
• 倦怠感
• 疲労感
• 尿が赤褐色になる

などが、挙げられます。

なかなか気づきにくく放置しやすい症状が多く、横紋筋融解症を疑う方も少ないでしょう。

しかし、尿が赤褐色になる時は、ほぼ血尿のような状態になっていることが多いので、このような症状が生じた場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。

日頃から自分の体の状態をチェックし、少しの変化に気づけるようにしておくことも大切です。

突然感じる全身筋肉痛の治療と対策

病院を受診し、尿検査や血液検査を行い、原因となっているミオグロビンの流出を確認します。

その後横紋筋融解症と診断された場合は、まず横紋筋融解症を発症した原因の特定が重要なカギになります。

横紋筋融解症は、上記の原因以外にも、病気の治療薬を服薬していることで発症する場合もあります。

そのため、服用している薬が原因になって生じている場合は、その病気の治療との兼ね合いを見ながら、薬の減薬・断薬・変更を行うことで、横紋筋融解症の症状が緩和することがあります。

その他の治療として、輸血・点滴・服薬などを行うようになります。

脱水症状の緩和・尿のアルカリ化を促進することで早期であれば十分改善が期待できるでしょう。

横紋筋融解症の症状が重度になれば人工透析が一時的に必要になることもあります。

横紋筋融解症は早めに治療が重要なポイントになるので、気になる時は早めに病院を受診しましょう！

突然感じる全身筋肉痛の予防法

横紋筋融解症はどんな人にも起こりやすく、また年を重ねるごとにその発症確率はどんどんと上がっていきます。

また一度発症すると、また繰り返しやすくなり再発してしまう場合もあるので、日頃の生活において、予防のために注意が必要です。

まず、体内の脱水症状を起こさないように日頃からこまめに水分補給をするように心がけましょう。水分は一気に補給するのでじゃなく、こまめに摂るのがポイントです。

また、体に急に負荷がかからないように、日頃から運動や身体を動かすようにしておきましょう。

久しぶりに体を動かす時は、いきなり激しい運動をするのではなく、少しずつ体を慣らすような運動から始めましょう。

過度なアルコール摂取も控えましょう。飲酒をする時は、お酒と一緒に水を飲み、脱水症状にならないようにしましょう。

日頃から意識していれば、横紋筋融解症は予防することができるので、ぜひ意識しておきましょう。