目に脂肪のかたまりができる「霰粒腫」とは
目(まぶたの裏側)に脂肪のかたまりができると目がコロコロして不快なものです。
これは「霰粒腫(さんりゅうしゅ=めいぼ)」といわれるもので、まぶたにマイボーム腺と呼ばれる脂を分泌する腺があり、その出口が詰まって慢性的な炎症が起きているものです。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ=ものもらい)は細菌感染による炎症ですが、霰粒腫(=めいぼ)は無菌性の炎症です。
治療方法は異なりますので注意が必要です。
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目次
「霰粒腫」とは、目に脂肪のかたまりができる?
霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは、一般的に「めいぼ:目にできたイボ」といわれている目の病気です。
まぶたの縁には、脂分を分泌するマイボーム腺と呼ばれる脂腺があり、その脂腺の出口が詰まることで起こるとされています。
一般的には痛みはありませんが、コロコロとした異物感があります。このマイボーム腺はまぶたの上と下にそれぞれ20個ほどあり、涙の蒸発防止や眼球がスムーズに動くように潤滑油としての働きがあるそうです。
一般的には脂肪のかたまりが詰まると言われていますが、脂肪が詰まるのではなく眼球を保護するために分泌されている脂分の粘度が高まったり、出口で何らかの炎症が起こったりすることにより分泌物がたまり、慢性的な炎症から肉芽腫と呼ばれるしこりができてしまうものです。
この霰粒腫に細菌が感染すると痛みが出る場合があり、それを「急性(炎症)霰粒腫」と呼んでいます。
目に脂肪のたかまりができる病気「霰粒腫」の原因は?
まぶたの縁には、脂分を分泌するマイボーム腺と呼ばれる脂腺がまぶたの上と下にそれぞれ20個ほどあり、ここから分泌される脂分は、涙が蒸発するのを防いだり、眼球がスムーズに動くようにする作用があります。
この脂腺の出口が詰まることで起こるとされています。通常、痛みや赤くなることはありません。
詰まる原因としては、栄養状態やホルモンバランスの乱れなどから分泌物(脂分)の粘度が高まって詰まりやすくなる。
脂腺の出口が何らかの炎症により詰まるなどが考えられます。
脂腺の出口が詰まってしまいますと分泌物(脂分)がたまり、慢性的な炎症をおこすことにより肉芽腫というしこりができてくるそうです。
病名の由来は「霰(あられ)」の「粒」のような「しこり」から「霰粒腫」となったようです。
「霰粒腫」(目にできた脂肪のかたまり)の注意点!
ここでは「霰粒腫」ができた際の注意点を解説します。
霰粒腫は、まぶたにコロコロと異物感がありますができるだけ触らないようにし、清潔に保つように注意しましょう。
初期の霰粒腫の場合には、目への温湿布が詰まった脂分の除去に効果がありますので、これで治癒する場合もあるそうです。
また、コンタクトレンズは、できるだけ使用しない方がよいと思います。分泌物がある場合は特に注意します。
女性の場合、アイメイクには注意してください。特にアイラインはマイボーム腺に入り込む可能性があります。
マイボーム腺からの分泌物の粘度が栄養状態や健康状態によって変化することが、原因のひとつとされていますので、バランスの良い食事と適度な運動で健康状態を保つように日頃から心がけるようにしましょう。
「霰粒腫」(目にできた脂肪のかたまり)の治療法?
霰粒腫の治療についてですが、通常の霰粒腫は細菌感染を伴わないものですが、細菌感染を伴ったものは急性(炎症)霰粒腫と呼ばれます。
この場合は、まず細菌感染による炎症を治療しなければなりません。細菌感染による炎症が治まれば、通常の霰粒腫と同じ治療に入れます。
さて、霰粒腫の治療ですが、大きく分けて三種類あります。
1)霰粒腫が急性(炎症)霰粒腫になるのを防ぐため、抗生物質の目薬などを使用して感染を予防し、その間に自然に治癒するのを待つ方法。
2)ステロイド系の注射で炎症と脂分のしこりを少なくしていく方法です。約8割の方に効果が期待できます。
3)外科的手術によって、脂分のしこりを取り除きます。
注意すべき点として、稀に悪性腫瘍(がん)の場合もありますので、あまり長引く場合には組織検査の必要も考慮する必要があるかと思います。
「霰粒腫」(目にできた脂肪のかたまり)の予防は?
霰粒腫の予防についてですが、この病気を直接予防するような方法は特にありません。
といいますのは原因として、アイボーム腺から分泌される脂分の粘度が高くなるのは、栄養状態や健康状態に影響を受けるという点。
また、アイボーム腺の出口が炎症を起こす原因もはっきりわかっていないという点からです。
ただ目の温湿布をしてアイボーム腺から分泌される脂分を出やすくするのは効果があるかと思います。
ですので、予防といいましても一般的なものになってしまいますが、全般的な目の病気の予防になりますので、ぜひ実行していただければと思います。
- 目の周りを清潔に保つ
- コンタクトレンズを清潔に管理する
- 入浴はシャワーだけでなく、できれば湯船に浸かり身体全体(まぶたも)温めるようにする
- 前髪は目にかからないようにする
- 女性の場合、アイメイクに注意する。特にアイラインはアイボーム腺を塞ぐ可能性があります。
- バランスの良い食事を心がける。
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