病院が紹介状を書いてくれない時の対処法について
国が病院と診療所の機能分担などを図るために定めた制度に、他の医療機関からの紹介状なしに500床以上の地域医療支援病院を初診で受診した場合、初診料の他に国が定めた「選定療養費:5000円+税」を支払わなければならないというのがあります。
この制度に必要なのが「紹介状(診療情報提供書)」というものです。
この「紹介状」を書いてくれない病院があるという話を聞いたことがあります。
このような場合の対処方法について調べてみました。
一つ間違えば命に関わることですので、良く理解していただきたいと思います。
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目次
病院の紹介状ってどのようなもの?
まず紹介状とは、どのようなものなのか知っておきましょう。
紹介状の正式な名称は「診療情報提供書」といいます。
どのような事が書かれているのかと言いますと、
- 患者の基本情報:氏名、生年月日、性別、住所など。
- 紹介の目的:詳しい検査や入院、手術、退院後の経過観察など。
- 病名、症状など:患者の加療中の病名、既往症など。
- 現在の病状と治療経過:症状の発生や検査
- 治療の経過など。
- 現在の投薬内容:これまで処方してきた薬の名称、その他服用している薬など。
- その他:アレルギーや既往症、特に治療上留意すべきことなど。
- 検査データ:必要に応じてレントゲン写真や血液検査結果などの各種検査データ、画像データを添付することがあります。
費用は診療情報提供費となり、原則として保険が適用されますので、保険点数で換算すると自費では2,500円となります。保険が適用されますと、3割負担の方で750円になります。
医師が紹介状を作成するのは、大きく分けると2通りあります。
- 患者が依頼した場合
- 医師が他の病院で診てもらった方が良いと判断した場合
なお、患者が紹介状を依頼する場合、提出する病院が決まっていない場合は、紹介状の宛名はなくても構いません。
病院の先生が紹介状を書いてくれない…具体例
私の義理の母親とは同居しているのですが、昨年脳梗塞で倒れました。
幸い発見するのが早く一命は取り留めましたが、救急車で取り合えず近所の病院に緊急搬送されました。
しかしその病院は、脳梗塞の後遺症のリハビリはあまり得意ではないとのうわさの病院でした。
右半身に後遺症が残っていましたが、もう少しリハビリに実績のある病院に転院したいと主治医に紹介状を書いていただくようお願いしましたが「この病院でもリハビリはできますよ」との返事で、なかなか紹介状を書いていただけませんでした。
また、この病院には言語聴覚士もおりませんでしたので、言語療法のリハビリができませんでした。
結局、主治医と喧嘩別れのような状態で、紹介状無しでリハビリの設備の整った病院に移りましたが、どうもリハビリのタイミングを逸してしまっていたようです。
病院が紹介状を書いてくれない理由は?
最近はセカンドオピニオンがだいぶ定着してきたようで、以前程セカンドオピニオンとして、他の医師に診てもらう際の主治医との話がスムーズに行くケースが多くなってきているようです。
しかし、医師にもいろいろあるようですし、病院のスタンスにもいろいろあるようです。
昔の体質が残っている病院ほど、紹介状やセカンドオピニオンなどの話はし難い雰囲気が残っているようです。
しかし、良く考えていただきたいのは、自分または肉親の命が関わってくる問題なのです。
紹介状を書いてくれるのを待っている間に、病状が悪化してしまう可能性もゼロではないのです。
医師に遠慮する必要はありません。
紹介状を書いていただけるようお願いしても、なかなか書いていただけない場合は、紹介状無しで他の病院を受診することも考えましょう。
病院が紹介状を書いてくれる、書いてくれないは主治医の判断
「病院の紹介状ってどのようなもの」のところで説明しましたように、医師が紹介状を書く場合には2種類あります。
それは、1.患者が依頼した場合と2.医師が他の病院で診てもらった方が良いと判断した場合です。
この2.の場合に「紹介状」を書くのは医師法でも明記されています。
しかし、1.の患者が依頼した場合ということには、特に明記されていません。
ですので、患者から依頼があり紹介状を書くという事は、医師にとって義務ではないのです。
もう一つ紹介状が必要なものにセカンドオピニオンがありますが、セカンドオピニオンは「診療」ではなく「相談」というようになっていますので、健康保険は適用されません。
自由診療になります。相談費用は病院によって異なり5千円から5万円程度と幅がありますので、予め病院に問い合わせておかれると良いでしょう。
病院が紹介状を書いてくれない場合の対処法
紹介状をなかなか書いてくれない病院の場合、紹介状を待っていては治療のタイミングを逃してしまう可能性がありますので、紹介状無しで別の病院で診察を受けることも検討しましょう。
主治医からの紹介状がありませんので、紹介状に記載されている内容については、
できるだけ説明できるように内容をまとめておくようにしましょう。
通常の紹介状の項目としては、
- 患者の基本情報(氏名、住所など)
- 紹介の目的(検査や入院など)
- 病名、症状など(わかる範囲で良い)
- 現在の症状と治療経過(症状の発生や治療の経過など)
- 現在の投薬内容
- その他:アレルギーなど
具体的には、手元にある服用していた薬(お薬手帳がベター)がわかるようなものを持って行きましょう。
また、検査結果なども手元にコピーがあれば必ず持参しましょう。
それと経過や症状をきっちりと説明できるようにメモにまとめておきましょう。
病院は何故、紹介状が必要なのか
少し前から総合病院や大学病院に患者が集中して、本当に専門的な治療を必要としている患者が適切な治療を受けにくいという問題が起きています。
これを少しでも改善させるために、健康面で何らかの問題が生じた方は、まず「かかりつけ医」(地元の診療所や開業医)で診察を受け、病気の程度に応じて「かかりつけ医」から総合病院や大学病院に患者を紹介するシステムが始まっています。
これのポイントとなるのが「紹介状」です。
紹介状には「かかりつけ医」から総合病院の医師に患者の概要を記載しておくことで、短時間で効率よく正確に患者の状況を知ることができるようになります。
また、総合病院や大学病院に直接初診の患者が訪れた際、500床以上の総合病院では5000円(税別)の選定療養費を負担しなくてはなりません。
これは患者が集中するのを少しでもくい止めようとする狙いもあるのです。