嘔吐して黄色く口から苦いものがでた場合の嘔吐物の正体と注意点

嘔吐するということは、身体の防衛反応から起こることが多いのですが、嘔吐物を見て色が黄色く、口の中が苦い場合には何が起こっているのか不安になってしまいますよね。

ただでさえ嘔吐して気持ち悪いのに、吐物に色がついていたり、口の中が苦かったら、不快でしょうがないですよね。

では、この苦くて黄色い嘔吐物の正体はなんでしょうか？

今回は苦く黄色い嘔吐物の正体や原因、嘔吐するさいの注意点などお伝えしていきます。

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黄色くて口の中が苦い…この嘔吐物の正体

黄色くて苦い嘔吐物の正体は胆汁

嘔吐物が黄色い場合には、それは胆汁を意味しています。胆汁の色は黄褐色をしていて、胆嚢内で濃縮されると暗緑色や、やや黒っぽい色を示します。

とても苦いので、黄色く苦みがある場合にはすぐに胆汁であるということが分かるでしょう。

胆汁の仕組み

胆汁は、肝臓から分泌されて胆嚢という小さな袋の中に溜められて、その後

十二指腸へと送られていきます。胆汁は消化酵素を持たないのですが、十二指腸へ送られて膵液と合わさると、タンパク質や脂肪などを分解し、吸収しやすくする働きをもっています。

胆汁は十二指腸へ送られるものなので、本来、口から嘔吐物として排出されることはありません。

しかし、何かしらの原因で逆流してくるということは胃や食道などにも負担がかかります。

あまりにも何回も吐いたりする場合には注意が必要です。

お酒の飲み過ぎで嘔吐物が苦く黄色いことがある？理由と注意点

アセトアルデヒドが原因

お酒の席がとても楽しくてついつい飲み過ぎてしまうことがありますよね。せっかく気分良く飲んでいたのに、飲み過ぎたせいで気分が悪くなって嘔吐したという経験があるという人も多いのではないでしょうか？

お酒を服用後に嘔吐する場合、肝臓で分解されるときにアセトアルデヒドという物質に変化して、この物質が嘔吐中枢を刺激して嘔吐してしまいます。飲酒し量が多いほど、アセトアルデヒドの量も多くなるため、限界の域を超えると

激しく嘔吐してしまい、黄色などの色の混じった胃液や胆汁などをはき出してしまうのです。

嘔吐の繰り返しは注意

アルコールを飲んでから、嘔吐してもすぐに治まれば問題はないですが、何回も嘔吐を繰り返し、吐き気が止まらず吐物が黄色などの色のついた液体だけになったとしたら注意が必要です。

繰り返す嘔吐などは急性アルコール中毒の可能性があります。急性アルコール中毒は、嘔吐だけでなく、意識障害や血圧低下など、最悪の場合、命の危険があるくらい恐い症状です。

急激に症状が悪化するので、おかしいと思ったらすぐに病院へ受診するか、救急車を呼びましょう。

悪心と嘔吐の違いは？悪心と嘔吐の関係性について

悪心というのは、嘔吐する前のムカムカと気持ち悪くなる状態のことで、吐き気や嘔気とも呼ばれるものです。

そして、嘔吐は悪心が続き、実際に胃などの内容物が口を介して吐き出されることを言います。

ただ、悪心があるからと言って必ずしも嘔吐をするわけでもないですし、嘔吐する前に悪心がなく突然吐いてしまうということもあります。

悪心や嘔吐の原因は様々あります。

悪心や嘔吐は体内の異物に反応して、体外へ排出するために行われる防衛反応の一種です。ですので、悪心があり、悪心が強まれば、胃の中の活動が低下したり、腸の蠕動運動が逆流するので、

必ず嘔吐する仕組みになっています。嘔吐は止められるものではないので、嘔吐する場合にはすべて吐ききってしまう方が身体にとっては好都合なのです。ただし、注意点もあります。

嘔吐をすると胃の内容物だけではなく、水分も減少し電解質バランスが崩れます。そのため脱水に陥りやすいため、落ち着いたときにこまめに水分補給をすることが大切です。

黄色から緑に？苦い嘔吐の正体は胆汁？胆汁を吐き出す仕組み

嘔吐は何らかの原因によって、嘔吐中枢が刺激されて嘔吐します。

食べ物を食べた後などに嘔吐する場合には、消化されるのに時間がかかり、胃に内容物が残っていることが多いためまず、食物を吐き出します。

数回嘔吐することで、胃からは食物残渣がなくなります。この数回で嘔気が治まれば良いのですが、続くようで嘔吐すると、次に胃液を吐き出します。

胃液も空っぽになり、吐くものがなくなると、胆汁を吐き出すようになります。胃液や胆汁を嘔吐すると、最初は胃液に混じった胆汁が黄色い色をしめしますが、回数を重ねると

暗緑色のような暗めの色に変化していきます。

ただ、緑色の嘔吐をするまでいくと、もはや吐きすぎの状態と言えます。胃液や胆汁はとても苦いので、嘔吐するたびに苦痛を伴うことがあるでしょう。

複数回嘔吐すると、体内の電解質バランスが崩れるので脱水に注意が必要です。

心因性の嘔吐とは何？注意したいことや好発年齢

嘔吐にも種類がいくつかありますが、その中でも、心因性の嘔吐は少し複雑な種類だと言えます。

普段よくある嘔吐は、体内に細菌などが入ってきたり、身体にとって悪さをするものを入れないようにと身体の防衛反応が働き、外へ排出しようとしますが、

心因性の場合には、特に身体の機能に対しては問題がない嘔吐なのです。心因性呼ばれているように、不安や緊張などからくるストレス反応によって引き起こされています。ストレスと言っても、本人が気付いていない場合もあるので注意が必要なのです。

何かをきっかけに嘔吐が続いて病院へ受診して検査をしても、胃などには特に問題とみられる所見はないので、詳しく診断するためには様々な検査を行い総合的に判断するため、心因性嘔吐と診断がつくには時間がかかるかもしれません。

大人でも、症状を発症する人もいますが、特に多いのは子供です。子供はストレスに対する耐性が不十分で起こしやすく、大人が早く異変に気付いてあげることが大切です。