嘔吐物が黄色の液体だった場合の原因や嘔吐を引き起こす症状

嘔吐したときに嘔吐物を確認したら、黄色の液体でビックリしたことはありませんか。

初めて色がついたものをみると動揺してしまいますよね。

色がついているだけでなんだか大きな病気なのか不安になりますし、ますます気持ちも悪くなりそうでどんな原因があるのか気になりますよね。

そこで今回は、嘔吐した液体が黄色になる原因や、嘔吐を引き起こしてしまう疾患や状態、注意しなくてはいけない嘔吐物の性状などをご説明していきます。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

黄色い液体の嘔吐物。黄色の色が表している正体

嘔吐した後にその内容物を見てみると、黄色い液体のようなときがあります。

色がついていると、なんとなく大きな病気なのかと不安になってしまいよすよね。では、その正体は何でしょうか。

黄色い液体に対して一番に考えられる原因は胃液です。

もともと胃液は無色透明ですが、嘔吐による刺激で胆汁が胃酸まで逆流してきて混ざることで黄色になります。

胆汁というのは黄色〜緑色に近い色をしています。

肝臓で生成され十二指腸に送られるのですが、嘔吐する際に胃の中が空っぽになり、吐くものがないときに逆流して胆汁も嘔吐してしまいます。

比較的嘔吐が軽い場合は、胃酸に混じる胆汁の量も少ないので透明に近い黄色です。

ですが、複数回にわたり激しい嘔吐をすると、胃酸より胆汁の量が上回ってしまうため、黄色というよりは緑色をした液体が嘔吐として排出されます。

胆汁が混ざった黄色い液体の吐物は、口の中に苦みをもたらす特徴があるのですぐにわかります。

黄色い液体の嘔吐をしたときに考えられる原因

病気

嘔吐で多いのは病気です。特にノロウイルスなど、感染性胃腸炎と呼ばれるお腹の風邪のときには、強い吐き気をもたらすことが多く、嘔吐する回数や量など多くなります。

夏は食中毒、冬は胃腸炎の危険性が高まるので、１年を通して気をつけなくてはいけません。

ストレス

ストレスは自律神経を乱します。そして胃にも刺激が起こり、胃痛として現れます。

胃酸の分泌も多くなり、胃酸過多気味になると、体内が酸性に傾き体内のpHのバランスが崩れ、嘔吐してしまいます。

特に現代人はストレスを抱えやすいと言われているので、ストレスの限界で嘔吐する人も多くなっています。

暴飲暴食

アルコールやカロリーの高い物を限度を超えて飲んだり食べたりすると、消化、吸収、分解のスピードが遅くなってしまいます。そして消化不良を起こし吐き気を催し嘔吐することがあります。

黄色い液体以外の嘔吐で注意しなくてはいけない色と疾患

黄色い液体を嘔吐する場合には、大きな病気の可能性は少ないのですが、最も注意しなくてはいけないのは、吐物に赤黒い液体が混じっている場合です。

赤黒い液体が混じっている場合には、吐血といって食道や胃・十二指腸などの上部消化管から出血している可能性が高いのです。

嘔吐したものに赤黒い液体が混じっていたら、量に関係なく緊急なことが多いので病院へ受診することが大切です。

吐血を引き起こす疾患はいくつかあり、例えば、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、食道がんなどに多く見られます。

また、病気以外にも、ストレスやアルコールの過剰摂取などによっても引き起こされることがあります。

ストレスが溜まりすぎると自律神経が乱れ、身体の機能が低下します。

そうすると胃粘膜の保護機能も低下し、容易に傷つきやすくなり、出血して潰瘍が形成されることがあります。

また、アルコールを多量に摂取することで、胃酸の分泌が活発になります。

飲み過ぎた状態で嘔吐をし続けると、胃や食道などの粘膜に負担がかかり出血しやすくなってしまうのです。

このように疾患だけでなく、日常生活でも吐血する可能性はあるので、不規則な生活をしている人は生活改善をしていく必要があります。

嘔吐によって起こりうる身体の負担とその影響

嘔吐を引き起こすケースには疾患によるもの、生活習慣によるもの、薬剤の影響によるものなど様々です。

どのような原因であっても、嘔吐することは身体にとって負担がかかっています。

そこで、嘔吐によって引き起こされる身体への弊害について、いくつかご紹介していきます。

電解質バランスが崩れる

体内にあるカリウムやナトリウムなどの電解質は生命維持にはとても大切です。

体内の水分バランスを保ったり、筋肉や神経の伝達などを行っています。

これらが嘔吐で体外に排出されてしまうと、バランスが保てなくなり、倦怠感や脱水などの危険性が高まります。

栄養状態の悪化

栄養素が吸収される前に嘔吐をしてしまうので、十分な栄養が取れなかったり、体重が減ってしまったりします。

誤嚥による肺炎

嘔吐物が誤って肺に入ってしまうと炎症が起きて肺炎の危険性が高まります。

嘔吐を自己誘発？危険性の高い過食嘔吐の実態

過食嘔吐は摂食障害の１つで、食べ物や飲み物を大量に食べた後に、自らの意志で嘔吐を誘発するというものです。

若い女性、特に思春期あたりに発症する患者が多いのが特徴です。

例えば、この時期の女性は周りと比べて自分の体型や体重を気にしやすい年頃です。

過食嘔吐をする人は真面目で完璧主義な人が多く、気に掛ける程度が異常になることがストレスとなり、ストレスで過食し過食を後悔して嘔吐で体重を減らそうとします。

他にも過食嘔吐をする原因はありますが、多いのは上記であげた理由です。

過食嘔吐は習慣化してしまう可能性が非常に高く、早めの治療が必要となってきます。

嘔吐をするということは胃酸が逆流して胃や食道などの粘膜を痛めます。

また胃酸の影響で歯が溶けてしまったり、ホルモンの乱れによって生理不順やうつ病などの精神疾患により日常生活に支障をきたします。