子宮や卵巣の全摘出手術について〜女性の身体を考える〜
最近は子宮や卵巣など女性特有の病気を患う方が増え、治療の一環で手術が必要になるほどの病気の危険性も上がっています。
女性特有の病気に対する意識も上がる一方、年々発症する年齢が若年化していることにも懸念されています。
子宮や卵巣に病を患うとどのような問題が生じてくるのか、また手術はどういったものになるのか詳しくまとめてみました。
気になる症状がある場合は早期に対応できるよう、しっかりチェックしておきましょう。
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子宮や卵巣の手術が必要になる病気
子宮や卵巣の手術が必要となる女性特有の病気はいくつかあり、最悪の場合は全摘出や命に関わる危険性もあります。
いずれの病気も早期発見・早期治療が重要になるので、気になる症状がある場合は病院を受診しましょう。
子宮体がん
女性特有のがんで最も多いと言われている子宮がん。
子宮がんには、子宮体がんと子宮頸がんと種類が分かれており、子宮体がんは子宮内膜から発症するがんです。
年々発症数が増加傾向にあり、出産経験がない・肥満・月経不順などがある方が特に発症する確率が高い傾向にあります。
子宮体がんの初期症状は不正出血が見られることが多く、月経とは異なる出血がある場合は注意しましょう。
子宮頸がん
先述の通り、子宮がんの一種である子宮頸がん。子宮がんの約7割がこの子宮頸がんであるそうです。
最近の発症傾向は若年化しており、20代後半から30代前半で発症する方が増えています。
子宮頸がんは特に初期症状がなく、なかなか早期発見に結び付くことがないため、定期的に婦人科検診を受けておくことが大切です。
卵巣がん
卵巣を持つすべての女性が発症する確率がある卵巣がん。
発症のピークは50代前半と言われていますが、こちらも年々若年化しています。
卵巣がんの85%は良性とも言われ、しっかり治療すれば命に危険を及ぼすことはほぼありません。
子宮や卵巣は手術後の後遺症にも注意!
様々な病気の影響で子宮や卵巣を全摘出することになった場合、病気の面では危険を回避することはできますが、いくつか後遺症に悩まされてしまうことがあります。
排尿
子宮や卵巣を摘出する際に周辺の靭帯も一緒に切除してしまうことで、排尿時に違和感や調節などができなくなってしまうケースがあります。
尿意と排尿がリンクしにくくなり、生活に支障をきたしてしまうこともあります。
リンパのう腫
切除した部分のリンパ節が空洞になることで、リンパ液が溜まり細菌が感染することで起こる症状です。
抗生物質の投与でほとんどの場合、鎮静化していきますが、術後は注意が必要な症状です。
性交障害
卵巣や子宮摘出後も、性行為を行うことに全く問題はありませんが、精神的な問題で性行為を行わなくなる方が多くなる傾向にあります。
上記以外にもマイナートラブルが生じることがあり、症状の現れには個人差があります。
子宮や卵巣の手術で更年期が早くなる!?
子宮や卵巣を摘出した場合、更年期が早まると言われることがありますが、更年期になるのはそのことばかりとは限りません。
更年期が生じる原因は、ホルモンバランスの乱れにより、エストロゲンと言われる女性ホルモンの分泌が減少することで起こる症状です。
卵巣はホルモンの分泌を行う重要な器官とも言えるので、摘出することで少なからず影響を受けることがあるとは思いますが、子宮はそれには当たりません。
しかし、子宮や卵巣を摘出するということは、精神的ストレスや体へのダメージなど、様々な影響が生じてしまうのは仕方のないことでしょう。
ですが、子宮や卵巣の手術をしたことで若年性の更年期になることはほとんどないことと言えるでしょう。
術後のホルモンバランスや体のダメージが修復し、元の状態に体が戻るにつれて、月経周期も通常通りに戻ってくるはずです。
子宮や卵巣の手術にかかる費用
子宮や卵巣の摘出手術をする場合、かかる費用は手術の方法によって若干変わってきます。
手術にかかる費用
開腹手術の場合
入院7日〜14日程度 20万〜25万程度
膣式手術の場合
入院5日〜8日程度 20万円前後
腹腔鏡下手術の場合
入院5日〜8日程度 20万〜85万程度
と治療費には大きな開きがあり、どの手術方法をとるかは状況や医師の判断により決まります。
こういった手術の場合、高額な治療費を請求されることになるので、高額療養費制度を申請することで、負担額がかなり軽減され1ヶ月の医療費が一定額に抑えられることになります。
1ヶ月の医療費の一定額は、収入や年齢によっても変わっていきますが、おおよそ10万以下の治療費となります。
申請には基準や縛りがあるので、しっかり確認して申請するようにしましょう。
怖い子宮がんの症状と見分け方(セルフチェック)】
手術の重要性!子宮や卵巣の危険な病気
先ほどお伝えした通り、子宮がんは早期発見・早期治療をすれば全摘出までに至ることはありません。
しかし初期症状がわかりづらいため、小さな体の変化に気付けるかどうかが早期発見のカギになります。
下記のような症状や変化がある場合は、すぐに病院を受診しましょう。
子宮がんの初期症状
- 不正出血
- 慢性的な月経不順
- 背中や腰の痛み
- おりものの変化(ニオイ
- 量
- 色)
- 下腹部の違和感、張り
- 排尿、排便時の違和感
- 肥満
- 高血圧
などが挙げられます。
多くの場合、不正出血によって子宮がんの発見につながっていますが、あまりに少量の出血の場合はそのまま放置してしまったり、気付かなかったりということもあります。
初期の段階で気づけるかが完治の大きなポイントになるので、ぜひ注意しておきましょう。
定期的に婦人科検診を受け、病気の兆候を未然に察知し、回避できるようにすることも大切です。