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不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こす原因別対処法

   

不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こす原因別対処法

不安・イライラ・悲しい気持ちなど、心のバランスが崩れている場合、いくつか考えられる原因があります。

今回は、そんな気持ちを左右する症状の原因を詳しく調べてみました。

あなたのその精神不安はそういった心の病気などが影響しているかもしれません。

気持ちの浮き沈みが続く場合は、ぜひ自分の症状と照らし合わせながら、早めに適切な対処を心がけましょう。

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不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こすPMS

女性の方なら、月経の前に理由もなく不安になったり、つまらないことでイライラした経験があるかと思います。

精神的なものだけではなく、腹痛や頭痛、嘔気などの体調不良から、乳房が張るような感じがするなど、月経前には身体的な不調や違和感を覚える方が多いのではないでしょうか。

このような月経前に起こる精神的・身体的な不調は「月経前症候群(premenstrual syndrome)」(以下PMS)と呼ばれています。

PMSはおよそ月経の3日〜10日前から症状が現れ、その多くは月経開始後に終息します。

PMSの原因ははっきりとはまだ解明されていないのですが、女性ホルモンの急激な増減が関係しているのではないかと考えられています。

女性の体内では、排卵期を境に、「エストロゲン」と「プロゲステロン」というふたつの女性ホルモンの分泌量が大きく変動します。

排卵日後の、「黄体期」と呼ばれる期間に分泌される「プロゲステロン」という女性ホルモンの働きで、脳内の「セロトニン」や「GABA」という神経伝達物質が低下すると、気持ちが不安定になってしまいます。

つまり、イライラしたり、不安になったり、ネガティブな思考に偏った、普段とは違う精神状態になってしまうのです。

不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こすうつ病

「朝起きた時から非常に気分が重い」「何事に対してもやる気が出ない」「特に理由もないのに悲しくて死にたくなる」という人は、「うつ病」の可能性があります。

うつ病の代表的な症状は、感情・意欲・思考、それぞれの低下です。

また、一日の中で症状に差があることも、うつ病の大きな特徴と言えます。

感情の症状は「気分が落ち込む」「理由もなく悲しい気持ちになる」「不安や焦燥感で落ち着かなくなる」「自己否定」「自殺願望」などがあげられます。

意欲の代表的な症状は「趣味や好きだったことをやる気になれない」「友人や家族と会話するのが億劫」「身だしなみに関心がなくなる」などがあげられます。

思考の代表的な症状は「集中力の低下」「優柔不断」「人の言うことがすぐに理解できない」などがあげられます。

これらが深刻化すると、現実から乖離した妄想に取りつかれるなど、日常生活に支障をきたす状態に陥ってしまうこともあります。

加えて、身体的な不調として症状が現れる場合もあります。

代表的なものは、睡眠障害、食欲不振、めまいなどですが、人によって症状は多岐にわたります。

不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こすパニック障害

慢性的な不安感や、焦燥感、悲しみを覚えるだけではなく、突如として激しい動機や頻脈といった身体的な異常が表れる場合は、「パニック障害」が疑われます。

パニック障害の原因は、今のところはっきりしていません。

しかし、今までの研究から、脳の神経系の機能異常に関連していることが分かっています。

パニック障害は決して「気持ちの持ちよう」などではなく、医師の治療が必要な病気なのです。

パニック障害の主な症状は、「動機」「呼吸困難」「胸痛」「発汗」「めまい」「手足の震えやしびれ」「寒気やほてり」などの身体的なものに加えて、「現実感が失われる」「自分が自分でないような感覚」「気が狂うのではないかという恐怖感」「このまま死んでしまうのではないかという恐怖感」という精神的な症状がみられます。

これらは、本人の思いがけないときに突然生じます。

この症状は「パニック発作」と呼ばれ、一般的には10分程度で激しい症状は治まり、長くても1時間以内に症状のほとんどは終息します。

パニック障害の厄介な点は、パニック発作を繰り返すことによって、「また発作を起こしたらどうしよう」という不安に侵され、次のパニック発作を誘発してしまう悪循環に陥ってしまうところです。

これを「予期不安っ」と呼びます。

この悪循環に陥ってしまうと、正常な社会生活が維持できないほどの、不安感や恐怖感、自分に対しての苛立ちに悩まされることになります。

不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こす全般性不安障害

イライラや、悲しみよりも、不安感や心配をより強く感じるのであれば、「全般性不安障害」の可能性があります。

全般性不安障害は、あらゆる出来事や活動に対しての、過剰な不安と心配が特徴の病気です。

「重い病気にかかっているのではないか」「仕事や学業で失敗するのではないか」といった、一見誰でも考える事柄について、過剰に不安に思い、心配に支配されてしまうのです。

パニック障害のような激しい発作が起きるわけではありませんが、長期間にわたって、様々なことに対しての漠然とした不安と心配に襲われる非常に辛い病気です。

心配に支配されるあまり本来すべき作業がおろそかになったり、落ち着きがなくなったりする他に、「睡眠障害」や「集中力の低下」などの精神的な症状があらわれます。

身体的な症状としては、「筋肉の緊張」「頭のふらつき」「振戦」「嘔気」などさまざまです。

発症している本人が、「自分は過剰な心配にとらわれている」ということに気が付いているというのも、全般性不安障害の特徴です。

そして、気が付いていてもコントロールできないのが問題なのです。

不安・イライラ・悲しい気持ちを引き起こすPTSD

極度の不安や、イライラを感じる原因の一つに、「心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder)」(以下PTSD)が考えられます。

PTSDは、生命の安全が脅かされるような出来事や、強烈な精神的ショックを体験することによって、それが深い心の傷(トラウマ)となって、同じような経験や出来事に対して強い恐怖を感じるものです。

PTSDの原因は人によってさまざまです。

地震や津波、洪水などの「自然災害」、「交通事故」、強姦などの「犯罪被害」、幼児期からの「虐待」、「ハラスメント」。

あるいは、「テロ」や「戦争」なども原因に成りえます。

ひと月以上症状が続くのがPTSDの特徴です。

症状が3か月以上継続している場合と、それ以内である場合で、慢性、急性と区別されます。

症状の多くは、原因となった経験から半年以内に現れますが、まれに数年経過してから発症する場合もあります。

主な症状は、「追体験(フラッシュバック)」「回避行動」「過覚醒」などです。

他にも「頭痛」「めまい」など身体的な不調が表れる場合もあります。

「追体験フラッシュバック」は、原因となった経験が蘇る症状を言います。

悪夢として記憶から浮かび上がることもこれに含まれます。

「回避行動」は経験に結び付くものを可能な限り避けようとする症状です。

精神的に回避するために、記憶を無意識に消したり、感情を麻痺させることもあります。

「過覚醒」は神経が高ぶった状態が続き、不眠や不安などが強く現れる症状です。

一概に、不安・イライラ・悲しい気持ちと言っても、考えられる原因はさまざまです。

原因を突き止めることが出来れば、適切な解決方法が見つかることでしょう。

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